幼児期
子どもは好奇心のかたまりです。危ないことには大人が毅然としてNOの態度を取ることが大事ですが、ある程度好きなようにやらせて見守ってあげることも大切です。
そのためにはまず、「ダメ!」といわなくてもすむように、前もって子どもの周りから危ない要素を排除しておきましょう。例えば手が届くところに熱い飲み物や刃物類など危険なものを置かない、開けてほしくないドアや引き出しにはストッパーをつけるなどです。
言葉が理解できるようになった幼児への注意の仕方は、「叩かない・叱り飛ばさない・けなさない」がポイントです。「ダメ」という代わりに、なぜやってはいけないのか理由を説明したり、「こうしたらどうかな?」とほかの条件を出して気をそらしたり、工夫しましょう。
それでも「ダメ」といわなければいけないときは、「これをするとママの機嫌が悪くなる」と伝わるように、低い声と厳しい顔で「ダメよ」とひと言ビシッと伝えましょう。
子どもの好奇心を損なわないように見守りましょう。「ダメ」といわなくてすむように環境の見直しをして。
細部 千晴(日本小児科学会小児科専門医)
細部小児科クリニック院長。近著に「この1冊であんしんはじめての育児辞典」、「マンガで「あるある!」パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップこれで解決」(監修・扶桑社)など。
いつも「ダメ!」って怒らないで!
「ダメっ! ヤケドするからやかんには触らないで!」ママは最近、いつもわたしにダメダメいってばかり。もっといろいろなことをしたり、あちこちを見て回りたいなあ。なんだか、つまらないなあ……。