幼児期
言葉を覚え始めの子どもが参考にするのは、最も身近な存在であるパパやママの言葉です。子どもに直接話しかける言葉はもちろん、夫婦の何気ない会話やひとりごと、電話での会話など、子どもは大人の言葉を驚くほどよく聞いています。
パパとママが家の中で乱暴な言葉づかいをしていたら、子どもはそのまま覚えて、外でどんどん話すようになります。
「うるさい」「あっちいって」「バカ!」「ムカつく!」など、どんなにママやパパが外で丁寧な言葉を使っていたとしても、子どもはふだんの会話のありのままを覚えて、口に出してしまいます。
子どもにマネしてほしくない口ぐせはないかどうか、冗談のつもりでも汚い言葉づかいをしていないか、夫婦でぜひ見直してみてください。
ちなみに、きれいで正しい日本語を子どもに効果的に教えてあげたい場合は、ぜひ絵本の読み聞かせをしてあげてください。
乱暴な言葉づかいは子どもの前ではひかえて。
親の口ぐせを、今一度見直してみましょう。
細部 千晴(日本小児科学会小児科専門医)
細部小児科クリニック院長。近著に「この1冊であんしんはじめての育児辞典」、「マンガで「あるある!」パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップこれで解決」(監修・扶桑社)など。
ママの口ぐせ、マネしちゃおう!
最近わたしは、どんどん言葉を覚えて、いろいろなことを話せるようになってきたの。ママとパパも、とっても喜んでる。今日は、ママがお出かけの準備のとき、着替えに時間がかかってたから、早くしてほしくてこういったんだ。
「はやくちてよ! おいてっちゃうよ!」そしたらママはびっくりした顔でわたしを見たの。「それ、いつものママの口ぐせ……?」