歯と口のケア用品

歯ブラシ

歯ブラシとは

歯ブラシは、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)などを機械的に取り除くように設計された清掃用具で、「ヘッド(植毛部)」、「ネック」、「ハンドル」からなっています。
歯ブラシには大きく分けると「手用歯ブラシ」と「電動歯ブラシ」があります。
一般に歯ブラシと呼ばれているのは手用歯ブラシで、年齢や用途によって様々な種類の歯ブラシが販売されています。

歯ブラシの部位名称

歯ブラシの部位名称

歯ブラシの種類

手用歯ブラシの種類

  1. 1.仕上げみがき用
    仕上げみがき用
    • 乳歯の生えはじめに保護者がみがいてあげる歯ブラシです。
    • 歯肉にやさしいやわらかめの毛で、ハンドルは保護者が持ちやすく工夫されています
  2. 2.乳歯列期用(乳幼児期用)
    乳歯列期用(乳幼児期用)
    • 乳歯列に適したヘツドの大きさです。
    • ハンドルは子どもが握りやすい太さになっています。
  3. 3.混合歯列期用(学童期用)
    混合歯列期用(学童期用)
    • 生えかわり期の凸凹のある歯並びに適した小さめのヘツドです。
    • 奥歯(第一大臼歯など)まで届きやすいネックの長さです。
  4. 4.永久歯列期用(中学生~成人用)
    永久歯列期用(中学生~成人用)
    • 口の大きさや動かし方に合わせて、植毛部のサイズは小さめから大きめまで様々です。
    • 歯肉の健康状態などに合わせて、毛のかたさや毛先の形状などが工夫されています。
    • ハンドル形状はストレートタイプから、持ちやすくデザインされたものまで様々です。
  5. 5.矯正治療中用

    ワイヤーの下や矯正装置の周辺を清掃しやすいように、山型やU字型などに毛切りされています。

    矯正治療中用 山型 2列型 U字型
  6. 6.部分清掃用(タフトブラシ)
    部分清掃用(タフトブラシ)

    歯と歯の間、歯と歯肉の境目、凸凹の歯並び、親知らずなど、通常の歯ブラシでは届きにくい部分の清掃をするための歯ブラシです。

電動歯ブラシ

電動歯ブラシは機械的に作動するため自分で歯みがき動作をする必要がなく、短時間で手用歯ブラシと同程度の効果が得られます。高齢者や手の不自由な方に適しています。
ただし、ヘッドが大きく操作性が悪かったり、振動があるのでみがけていると錯覚してしまうこともあるので注意が必要です。詳しい使い方は説明書などを確認して使用しましょう。

毛先の形状

  1. 1.ラウンドカット毛
    • 歯肉にやさしい毛先の工夫
    • 歯肉を傷つけないように毛先の1本1本が丸め加工されています。
  2. 2.超極細毛
    • 歯周病予防に効果的な毛先の工夫
    • 歯と歯の間や歯周ポケットに毛先が届きやすいように毛先が細く加工されています。

毛先のかたさ

歯ブラシのパッケージには歯ブラシのかたさが表示されています。自分に適したかたさを選びましょう

ふつう
一般的なかたさで、効率よくプラークを除去できます。
やわらかめ
歯肉への当たりがやさしく、歯肉が敏感な人や歯肉から出血が見られる人でも安心して使用できます。プラーク除去率は「ふつう」より低くなるので、ていねいな歯みがきが必要です。
かため
プラーク除去率は高いのですが、強い力でみがいたり大きく動かしたりすると、歯肉を傷つける恐れがあるため、みがき方に注意が必要です。

歯ブラシの取り扱い

1.使用後のお手入れ

使用後は流水下でこすり洗いしてよく汚れを落とし、風通しの良い所でヘッド(植毛部)を上にして保管しましょう。

歯ブラシの毛先の開き具合と歯垢(しこう)除去率(%) (公財)ライオン歯科衛生研究所調べ(日本小児歯科学会 1985)

2.取替え時期

歯ブラシは1ヶ月に1本を目安に交換しましょう。
歯ブラシの毛先が開くと、毛先が歯にきちんと当たりにくくなり、効果的にプラークを落とせません。また、毛先が開いていなくても長い間使用していると植毛に弾力がなくなり、よごれの落ち具合が低下しますので、1ヶ月に1本を目安に交換しましょう。

監修:神奈川歯科大学 特任教授 荒川浩久

歯と口の基礎知識

歯と口のトラブルとその原因

歯と口のケア方法

歯と口のケア用品