3歳の患者さんに理解・実践してほしいポイントをまとめました。患者さん・患者さんの保護者と一緒にチェックしましょう。
理解してほしいこと
食べたらみがく習慣
いよいよ自分でしっかりみがく練習をする時期です。子どもは3歳を過ぎると、歯みがきの意味をだいぶ理解できるようになります。「汚れている歯をしっかりきれいにしようね」と目的を伝え、本格的な歯みがきの練習を始めるように指導しましょう。生涯にわたり予防歯科を実践するためには、早い時期から、食べたらみがく習慣と、正しいみがき方を身に付けることが大切です。
実践してほしいこと
1. 仕上げみがきを行う
この時期以降の歯みがきは、子どもと保護者の共同作業です。子どもが自分みがきをしたあとに、保護者が仕上げみがきで口の中をしっかりきれいにしていきます。
むし歯になりやすい「上の前歯(特に乳中切歯)」「隣接面」「臼歯(奥歯)のかみ合わせ」の3ヶ所を優先的にみがくように指導しましょう。隣接面はむし歯になりやすいので、デンタルフロスも使うようにすすめます。仕上げみがきは安全な姿勢で行うことも伝えましょう。
2. フッ化物配合歯みがき剤を使う
ぶくぶくうがいができるようになったら、年齢に応じたフッ化物配合歯みがき剤を使うことを提案してみましょう。1回の使用量は5㎜以下、ぶくぶくうがいは少量の水を口に含み、1回すすぐなど、適切な使用方法も説明しましょう。
3. 臼歯のプラーク(歯垢)をきちんと落とす
第二乳臼歯は、一番奥に生えているので、歯ブラシが届きにくいです。プラークや食べかすなど汚れがきれいに落ちているか確認し、みがき残しがあれば、仕上げみがきできちんと落とすように指導しましょう。
4. 隣接面のプラークをきちんと落とす
隣接面にプラークがたまりやすいか状況を確認し、仕上げみがきにデンタルフロスを取り入れることをすすめてみましょう。
監修:朝田 芳信
内閣府日本学術会議 生活科学委員会 子どもの健康分科会委員
鶴見大学歯学部附属病院 病院長
日本学校歯科医会 口腔機能発達不全に関する調査研究委員会 委員長